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2025年05月27日

伝統文化に親しむ日―高校授業


「伝統文化に親しむ日」として
着物について学ぶ授業を
約100名の高校1年生に実施しました。


京都は着物の街といわれ、
着物が似合う街でありそして生産される街。
特に京友禅や西陣織の製造工程は分業制で
それぞれの技術と労力と美意識が結集して、
ようやく1枚の着物が完成することを説明します。

「美しいものを美しい」と感じる感性は大切。
そして
「これはどんな風に、どんな想いで制作されたのか」
と想像を膨らませて物を見るように、とも話します。

美術工芸高校は美術を学ぶ生徒たちなので
様々な感性を磨き、感受性を豊かにすることが大切です。
“何を見て、なにを感じ、どの様に表現するか”

着物にはその要素がたくさん詰まっています。

はじめて一人で浴衣を着た高校生たちは
「かわいい!」「めっちゃ楽しい!」と歓喜の声があがり
写真を撮る姿に笑顔が溢れていました。

まずは浴衣の着付けと着心地を体感すること。
そして次に着物へ思いを巡らせることが
着物を継承していくことに繋がっていくのでは。と
この授業は今年で21年になりました。

授業にご理解とご協力して下さる、
歴代の校長先生、先生方、
ボランティアに来てくれる
同志社大学の教え子たちに感謝して。

京都市立美術工芸高校にて。
「柾木良子の京都で着物らいふ」より
2025年05月26日

単衣に仕立て替え

年々、夏の暑さが厳しく、しかも長くなり
着物を着るのも暑さと戦いながら
いかに過ごしやすく着るかが課題です。

5月でも急に夏日が来たり
単衣や薄物の出番が増えます。
私は日によって4月下旬でも単衣、
先日は暑かったので麻を着ました。
そこで15年ほど袷で着ていた着物を
単衣に仕立て替えました。


↑before
袷から単衣へ
↓after


単衣にしておけば冬に着ても構わないし
むしろ長い期間、着ることが出来ます。

この場合は、
洗い張り=袷を解いて、洗い、仕立てる
八掛を取って、居敷当(いしきあて)だけ付ける。
※単衣にしても大丈夫な生地の場合

襦袢は早くから夏用で衿だけ塩瀬にしてます。
(いや、実はほぼ夏用です。軽くて身体が楽なので~)

着物は季節によって
素材や色彩が変わることも醍醐味。
センスと工夫をしながら楽しく着ましょう。


「柾木良子の京都で着物らいふ」より











2025年05月20日

アスニーの講演を終えて


アスニー特別講演会 令和7年5月16日
『 感性に響く、
和のふるまいと趣ある言葉~所作を交えて~ 』

朝早くから200名以上が来場してくださった講演の内容は、
著書「和のふるまい言葉事典」から
お勧めの”趣ある言葉”と、そのしぐさ(所作)を交えて。

1語1語 ”独り芝居” というかコントみたいになったり。
言葉を探し出した文豪作品、
谷崎潤一郎「細雪」や川端康成「古都」、
夏目漱石「それから」など、著書に掲載した文を朗読したり。

「この動きの言葉は何でしょう」
なんて、しぐさをすると、
会場から答えが返ってくるような和やかな雰囲気でした。

どの言葉をどんな風に伝えようかと
「これは外せへん。いやこっちにしよ」と
ぎりぎりまで構成を考えていました。

さて私の着物は
会場が大きくお客様が多いときは
後方からでも私の動きが見えやすいように
はっきりした色の着物を着るようにします。
(はんなりした色はぼやけ細かい柄は見えないので)
単衣の臙脂の紬に葛の染め名古屋帯で登壇しました。


2025年05月05日

出版から1年「和のふるまい言葉事典」


著書を出版してちょうど一年。
「和のふるまい 言葉事典
~所作まで身にしみる趣ある言い方~」

お陰様で多くの方に手に取って頂き
重版にもなりました。
本当にありがとうございます。

この1年はあちらこちらで
講演する機会をいただき
その度に本を読み返していると
日本にはちょっとした身体の動きや感情にも
趣ある言葉が付けられ、その言葉と所作が
とても日本らしいと改めて感じます。

「和のふるまいと趣ある言葉」を
ふだんの生活の中で見付けてみたり
所作を意識してみると
日々の暮らしに彩りを与えてくれると思います。

素敵な本が出来たことを誇りに思ってます。
これからも永く愛される本になりますように!

❖制作に尽力してくださった皆様❖
発行所 株式会社すばる舎
イラストー #檜垣文乃 さん
デザインー #檜垣有希 さん
構成編集ー #おおいしれいこ さん
進行編集ー大石聡子 さん(すばる舎)
英訳 ーー金澤明紀 さん
校正 ーー園部絢子 さん
沖田英里さん、西村佳乃さん、高山朋さん

応援して下さった皆様に感謝申し上げます☆彡

『和のふるまい言葉事典』
身体の動きや感情、ふるまいに
日本らしい古風な言葉が付けられています。
明治大正昭和初期ごろの文豪作品に使われていた
言葉を探し出してまとめました。

言葉のイメージを私がポーズして
愛らしいイラストに描いてもらい
英訳を入れたり
様々なエピソードを交えて
随所に”和ごころ”を感じられる本です。


2025年04月27日

草間彌生展 京都市京セラ美術館



草間彌生
版画の世界ー反復と増殖ー
2025年4月25日~9月7日まで

内覧会へ
パワーがみなぎっていました。

作品に合わせた色調の着物と帯のコーディネートで。

2025年04月27日

藤と唐草文様


近所の公園の藤棚。
桜の見頃が終わったら

「今度は私たちの出番!」と
言わんばかりに一気に咲いていました。

藤色と白色と新緑の
コントラストが美しくて
色だけでなく”実”のような
花を咲かせる藤は好きな植物の一つ。
なので葡萄をモチーフにした絵柄も好みです。


唐草模様が好きなので
私の名刺やパワーポイント等
唐草模様です。

自然界の美しい色彩と
イキイキした生命力を感じる
この季節にエネルギーを貰います!

「柾木良子の京都で着物らいふ」
2025年04月21日

京都アスニー特別講演会


「感性に響く、和のふるまいと趣ある言葉~所作を交えて」

・日程:2025年5月16日(金)
・場所:京都アスニー 4階ホール
・時間:10:00~11:30
・定員:400名

ご参加お待ちしております。
柾木良子
2025年04月16日

新たな一歩へ


新学期がようやく始まりました。
2か月半の春休みの間にすっかり
冬から春に季節が変わり
晴れやかな陽気のなかスタートです。
やっぱり学生たちとの授業は元気になります!

そして先週(4月10日)誕生日を迎え
また新たな歳が始まりました。
この一年間はとても充実した日々で
出会いもたくさんありました。
一年前より確実に一歩を
踏み出したことを実感します。

お陰様で人が人を結んで下さり
幸せなご縁も生まれています。

…と喜びを感じることも増えつつ
反省し落ち込むこともあります。
うまくいくこといかないこと。
その繰り返しで歳を重ねていくのですね。

さあ!これから大きく一歩。
よーいスタート!

桜の咲く季節に生まれたことは幸せ。大好きな賀茂川の桜。






2025年04月06日

美人画から学ぶ 開催



敬愛する上村松園の
気品と優美な美人画から
眼差しや口元の表情や指先の美しさ、
佇まいと身のこなし等を解説しながら再現してみました。



小道具としての傘や団扇などの扱い方、
着物の着こなしにも着目して
竹久夢二の美人画も参考にしたり。


「美人画に学ぶ 美ふるまいの会」
満員御礼にて終えることができました。
私の着物は松園がよく描いている青磁色や青緑にちなんだ色と
「松」の模様の付下げにしました。

興聖寺 (織部寺)さんの夜間特別イベントで
お庭のライトアップも楽しんでいただきながら
和菓子とお茶も召し上がって頂きました。

主催&イベント企画:岡田あかりさん
協力:市野亜由美さん

お手伝いしてくれた可愛い着物姿の教え子2人は
只今「学生きもの塾」でレッスン中。
2025年03月30日

着るものも私らしさのブランディング



ある企業様の研修会で(9割が女性)お話させて頂きました。
宝ヶ池プリンスホテルにて。

私も仕事をする者として
今までの経験から学んだことの事例や
心掛けていること等お話しました。

「なりたい自分になるために」
私らしさのブランディングについて。

この日の参加者は約240名。
講演のご依頼を頂くとテーマはもちろんのこと
次に「何を着ようかな」っと考えます。
今回は着物の話はほぼ無しですが(笑)

大勢のときは後方の方にも見えやすいように
着物と帯は、
明るくはっきりした色を着るようにします。

細かい柄や淡い色は
遠目やライティングが強いとぼやけることも考慮して。
また会場の壁の色も確認して
後ろの色とかぶらないように配慮したり。

着ている物も
私らしさのブランディング。ですね。

「柾木良子の京都で着物らいふ」より

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